2021年3月のテーマ 選ぶものでカラダが変わる、社会を変える
1、3月のテーマは「選ぶものでカラダが変わる、社会を変える」です。
2、生協
生協はもともと、安全なものを食べたい!環境や社会にとってよいものを選びたい!と思った消費者が、自分たちが欲しいものを共同購入する団体を作ったのがスタート。だから「選ぶ」というのは私たちの原点です。日々学習会を重ねているのも、生産者とつながる産直に力を入れているのも、「選ぶものでカラダが変わる、社会を変える」という思いの現れです。あなたの「選ぶ基準」は何ですか?
3、トマトのマークに込められた想い
コープ自然派の赤いロゴマーク、トマトのマークだと知っていましたか?「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、トマトは栄養価に優れています。しかし栽培が難しく、農薬が一番多用される野菜でもあります。だからこそ、安全でカラダに良い本来のトマトを届けたい!国産オーガニックを進めるコープ自然派の意思を、あのロゴマークに込めています。
4、食=農=環境
コープ自然派は、食と農と環境は一体であると考えています。食を考えることは農を考えること、そして環境を考えることです。安全な食べ物を食べることが、生産者を守り、環境を守ることにもつながる、そんな持続可能な循環型社会を実現するために私たちが出した答えは、有機農業でした。オーガニックを選ぶことでカラダも社会も変えられると確信しています。
5、山を守る
奥山に降った雨は、田畑を潤し、川を経て、やがて海へ…だからこそ、山を守らなければなりません。山の棚田で農薬を使わないお米作りをする「源流米」の取り組み、山の木を使うことで林業を守る「自然の住まい協議会」の取り組みなど、山の生態系を守るための取り組みを続けてきました。山を守り、水を守ることが、いのちの循環を再生します。水道の蛇口をひねるとき、その水の源流に少し思いを馳せてみませんか。
6、里を守る
戦後、農薬と化学肥料を大量に使う農業によって、土や水が汚染され続けてきました。農業だけではありません。四大公害病や原発事故をはじめ工業によっても、空気や水が汚染され続けてきました。そしてさらに、マイクロプラスチックや香害(VOC汚染)、光害、電磁波など日々新たな問題が生まれ続けています。わたしたちは自分で自分の首をしめているのではないでしょうか。
7、川を守る
川や海の自然を守るために、私たちがまずできること、それは水をきれいに使うことです。洗濯用や台所用はもちろん、シャンプーや歯磨きにいたるまで、コープ自然派は「石けん派」。合成界面活性剤や蛍光剤、防腐剤、金属封鎖剤、殺菌剤、酵素などの化学物質を使用していないせっけんは、赤ちゃんやお肌のデリケートな方も安心。肌にも環境にもやさしい暮らしを提案しています。
8、海を守る
コープ自然派は原発のない社会を目指しています。原発事故による放射性物質汚染は最大の環境汚染ですが、原発の環境への影響はそれだけではありません。原発ではタービンを回したあとの蒸気を海水で冷やすのですが、この蒸気を冷やしたあとの海水は、取水したときより約7度程度温度が高くなっていて、これを「温排水」といいます。この温排水が大量に海に戻されることで海水温が上昇し、海の生態系に影響を与えるといわれています。コープ自然派では高知県の窪川原発反対運動としてはじまった天日塩「美味海」も販売しています。
9、non-GMO
遺伝子組み換え(GM)の恐ろしいところは、自然交配で広がっていってしまうところです。日本ではまだGM作物の商業栽培がおこなわれていませんが、毎年行っているナタネ調査では道端で摘んだナタネからGMナタネが見つかることがあります。これはナタネ油用などに輸入されたナタネがこぼれ落ち自生したものと考えられます。このようにGMは意図せず広がって環境を汚染していく恐れがあるのです。コープ自然派は遺伝子組み換え(GM)に反対しています。
10、PHF
カタログを見ていると卵の商品名についている「PHF」。なにの略か分かりますか?これはポストハーベストフリーの略で、ポスト=後 ハーベスト=収穫 フリー=不使用 収穫後農薬不使用という意味です。鶏のエサとなるとうもろこしはほとんどが輸入なのですが、その輸送や保管中にカビなどで変質しないよう、収穫後に農薬を散布することをポストハーベストといいます。コープ自然派ではPHFなど海外から輸入するエサの安心安全にも配慮しています。
11、飼料米
non-GMOやPHFはもちろん大切なことですが、どちらも輸入に関係する話でした。国産オーガニックを推進するコープ自然派としては、やはり輸入から国産に切り替えていきたい!と飼料米の取り組みも進めています。飼料米の取り組みは、国産自給率の向上だけでなく、お米を食べた鶏や豚のふんを堆肥にして野菜を育てるなど、農家と養鶏家(養豚家)が結びついた地域循環の取り組みにもつながっています。
12、アニマル・ウェルフェア
アニマルウェル・フェアは、家畜がストレスなく、快適で健康的な生活ができるように飼育することです。家畜の環境に配慮し、健康的に飼育することは、病気になって投薬することを防ぎ、ひいては安心安全な畜産物の生産への近道となります。いのちを育てるということ。コープ自然派では、たくさんの生産者とともに、アニマル・ウェルフェアの取り組みを進めています。
13、脱プラスチック
プラスチックごみによる海洋汚染が世界の大問題となり、脱使い捨てプラスチックの動きが加速しています。プラスチックごみ問題は環境破壊・環境汚染とともに、マイクロプラスチックとなって人体に摂取される健康問題も危惧されています。コープ自然派では、カタログ回収70%を達成し、古紙売却益を元手にたまごパックの紙パック化、ガゼット袋の回収・リサイクルを目指しています。組合員のみなさんはご協力お願いします。
14、ネオニコ農薬
ネオニコチノイドという農薬は殺虫剤です。その3つの特徴は・植物の茎や実の中にもしみて広がる(洗っても取れない)・土や水の中に長く残る・神経の伝達を乱してしまう ネオニコチノイドはヒトの神経伝達もジャマするので、脳神経の発達がさかんな小さなこどもはとても心配です。発達障害との関係も指摘されています。コープ自然派では、2010年よりネオニコ排除に取り組み、カタログの商品にネオニコ不使用マークを掲載しています。
https://youtu.be/_JeBKkQ3pn0
15、グリホサート
グリホサートはホームセンターなどでも普通に買える除草剤です。がんやアレルギー疾患などの深刻な健康被害が報告されるようになり世界中で規制が進んでいますが、日本では依然として誰でも簡単に入手でき、その残留農薬基準値は大幅に緩和されてしまうというありさまです。海外産小麦を使った製品(パン、パスタ、小麦粉など)や国産大豆から残留グリホサートが検出されています。こどもたちの食べる学校給食も心配です。
16、地産地消
コープ自然派は、食と農と環境は一体だと考えています。地産の農産物を選ぶことは、地元農業を活性化し、地域の環境や文化を守ることにつながります。また、身土不二といって、地元の旬のものや伝統食が身体によいといわれています。地域でお金を回す(経済)、フード・マイレージや農薬の問題(環境)、もしものときの食糧確保(防災)、食育や食文化の継承(教育)、ご近所コミュニケーション(福祉)などなど・・・様々な観点から、地産地消のくらしの大切さが増しています。地域で循環、地域で共生、考えてみませんか。
17、カタログ ポスティ
コープ自然派のメインカタログは2種類あります。ひとつは「ポスティ」。やさい、くだもの、乳製品、肉、魚など、調理素材を中心に、独自の厳しい安全基準をクリアした商品をご紹介。加工品や惣菜、調味料も国産原材料を使用し、国産自給率を意識した商品選定を行っています。現在日本で使用が認められている食品添加物は829品目ありますが、ポスティで使用を許容されているのは56品目のみ!また、読みものも多く「学べるカタログ」になっていますので、ぜひ時間のあるときにゆっくり読んでみてください。
18、カタログ caocao
コープ自然派のメインカタログは2種類あります。ふたつめは「caocao」。調理済み加工食品や輸入オーガニック食品など幅広く掲載しています。加工品や輸入品はどうしても生産者の顔が見えづらくなります。それでも、生産者と消費者の「顔と顔」をつなぎたい、そして商品を通じて組合員同士も「顔と顔」が見える関係になってほしい、そんな想いを込めて「caocao」という名前がつけられました。ちなみにcaocaoで使用を許容されている食品添加物は464品目。市販品と比べるとかなり厳しい基準で商品を選定しています。
19、自然派ビギナーズ
コープ自然派のことをもっと知ってほしい!そんな思いから、加入後1年未満の組合員に無料で毎月2回お届けしている情報誌が「自然派ビギナーズ」です。生産者さんへのインタビュー、聞いたことがあるけどよく分からないワードの解説、おいしさのヒミツやレシピの紹介・・・ビギナーさんだけにお届けするのはもったいないような充実した内容でお届けしています。加入後1年が経過しても1部20円で購入できますので、組合員のみなさんはぜひ注文番号:993012でご注文ください。
20、お知らせの数々
カタログ以外に毎週届くお知らせの数々。どんなものがあるのか、ざっとご紹介してみましょう。
(1)商品ニュース:その週の特に大切なお知らせがまとめられています。同じ紙の裏面では農産品の使用農業用資材(農薬・化学肥料)リストが公開されています。
(2)検査結果:放射能検査結果、グリホサート検査結果が公開されています。
(3)キャロットお届けできない商品リスト:カタログ「キャロット」は日本生協連が発行しているカタログで、コープ自然派でも取り扱っています。ただし、中にはコープ自然派の基準には適合していない商品も掲載されていますので、そういうものを「お届けできないリスト」としてお知らせしています。このリストに載っているものは注文できません。
(4)まほろば元気通信:コープ自然派奈良の機関紙です。組合員活動イベントの告知や報告、大切なお知らせなどを掲載しています。
(5)ちょこっとだより:コープ自然派奈良のスタッフが、日々の暮らしを豊かにする「ちょこっと」した情報をお届けしています。
(6)ならやさい:奈良県農民連のこだわり旬野菜と月ヶ瀬健康茶園のお茶のチラシです。奈良だけの限定配布です。
(7)担当者ニュース:コープ自然派奈良の配送スタッフが月イチくらいのペースでお届けしているニュースです。返信欄がありますので、ぜひ紙面を通して配送スタッフと交流してください。
(8)タブル:奈良だけじゃなくコープ自然派全体の組合員活動や大きな催しなどを紹介する機関紙です。月2回発行されていてオンラインでも読めます。https://table-shizenha.jp/
・・・たくさんですね。
21、オンラインページの数々
コープ自然派では組合員の約半数がオンラインで注文しているということもあり、オンラインでの情報発信に力を入れはじめています。たとえばどんなページがあるのか、ざっとご紹介してみ・・・ようかと思ったのですが、紹介したいページがあまりに多いので、随時Twitterで更新情報を紹介していけたらと思います。ぜひTwitterをフォローお願いします。
コープ自然派奈良公式:https://twitter.com/shizenhanara
コープ自然派奈良理事会:https://twitter.com/nara_riji
コープ自然派奈良スタッフ:https://twitter.com/nara_staff
22、組合員活動
わたしたちは組合員活動を大きく分けて2つの場として行っています。ひとつは、学びの場。「選ぶ」ためには知識が必要です。組合員に知ってほしい知識を伝えたり、一緒に学ぶ場としてイベントなどを行っています。もうひとつは、つながる場。組合員同士がつながったり、組合員と生産者がつながったり、生協と地域がつながったり。つながりから生まれる社会を変える力を実感しているからこそ、集まることを大切にしてきました。なかなか集まれない時代、これからの組合員活動のあり方を模索中です。ぜひ知恵を貸してください。
23、キッチンの窓をあけて
食は毎日3回の選択です。選ぶもので社会を変える、キッチンの窓をあけて社会とつながる。食のことを考え始めると、芸術、文化、社会、心理、哲学、歴史、農、生物学、化学、芸術などあらゆる分野・学問につながっていきます。それはとてもわくわくすることだと思うのです。そしてもちろん、選ぶものでカラダが変わる、健康に生きられるようになればとてもうれしい。キッチンの窓をあけて広い世界をのぞいてみましょう。