2021年4月のテーマ 拡げようコープ自然派

1、4月のテーマは「拡げようコープ自然派~国産派宣言の取り組み~」です。

2、コープ自然派
コープ自然派は、コープ自然派奈良、コープ自然派京都、コープ自然派おおさか、コープ自然派兵庫、コープ自然派しこくの5つの生協の集まりです。事業エリアは関西と四国の2府8県(和歌山と滋賀を含む)です。コープ自然派は、生産者と消費者の「顔の見える関係」を大切にし、自然を守り、自然と共存する暮らしの実現を目指しています。「いのち・自然・くらしを大切にする」という理念を具現化すること、同じ想いの仲間を増やすこと、他生協や団体とも協同することに日々取り組んでいます。

3、トマトのマークに込められた想い
コープ自然派の赤いロゴマークには、安心安全な食べ物を届けたいコープ自然派の想いが込められています。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、あのマークはトマトをデザインしています。「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養価に優れている一方、栽培が難しく農薬が一番多用される野菜であるトマト。安全でカラダに良い本来の食べ物を届けたいという思いをトマトに込めて、ロゴマークにしています。

4、安心への取り組み
コープ自然派の安心への取り組みの2本柱は「国産オーガニック推進」と「徹底した情報公開」です。食と環境を守るためには、農がくらしの中にある必要があります。地元生産者や有機農業・生物多様性農業に取り組む生産者との産直に力を入れること、そして情報を公開することを通して、食の安心と持続可能な地域循環型社会をめざしています。
https://www.shizenha.net/concept/

5、国産オーガニック
コープ自然派は、国産オーガニックを推進しています。食を考えることは農を考えること、そして環境を考えること。誰もが有機農産物を作り、食べられる社会をめざして「高品質・多収穫」の有機農業を実現しようとしています。消費者にとってはおいしくて毎日買える価格を実現することで、生産者にとっては収入の安定とさらなるチャレンジの基盤を。ゆくゆくは学校給食でも国産オーガニックを実現して、ものもお金も循環する社会をつくりたい。夢は広がります。

6、有機農業の推進
化学肥料や農薬に頼らず、微生物の働きを土づくりに活かした有機農業(オーガニック)では、高い栄養をたっぷり含んだおいしい野菜が育ちます。コープ自然派は「有機の学校」を設立し、生産者たちと協力しながら有機栽培技術を広げ、取り扱う農産物の60%以上が有機・無農薬になりました。おいしくて、カラダにも地球にもやさしいオーガニック。日本の農業を守る、日本の自然環境を守る、日本の生き物を守る、そのカギは有機農業の推進だと考えています。
https://www.shizenha.net/japan_organic/

7、non-GMO
日本は食料自給率が低く、GM (遺伝子組み換え)作物表示義務が曖昧なため、日本人は世界でもっとも高い割合でGM 食品を食べていると言われています。また一部の多国籍企業による種子の独占も問題です。コープ自然派では、生態系を破壊し、人体に悪影響を与えるGM 作物・食品に反対し、商品カタログではGM 作物使用の有無を詳しく表示。GMO フリーゾーン、食品表示運動、食品へのGM 残留検査、GM ナタネ自生調査などに取り組んでいます。

8、畜産物・水産物の安心
日本では家畜飼料の多くを輸入に頼っていますが、輸入飼料(小麦、大豆、トウモロコシなど)は遺伝子組み換えの危険性が高く、また、輸送中の害虫やカビの発生を防ぐために農薬が散布され、その残留が危惧されます。コープ自然派では、非遺伝子組み換え(NON-GMO)、収穫後農薬不使用(PHF・ポストハーベストフリー)にこだわっています。また、アニマルウェルフェア(動物福祉)の取り組みにも力を入れています。
水産物は、近海で水揚げされた天然魚が基本。養殖は天然が難しいもののみで、えさへの薬剤投与は可能な限り排除しています。

9、食品添加物の削減
コープ自然派は、不要な食品添加物は使いません。原材料にこだわり、添加物をできる限り排除した商品づくりを行っています。許容添加物は国が認可した食品添加物829品目のうち56 品目のみ(ポスティ基準)。プライベートブランド自然派Style商品開発も、この基準に基づいて行っています。また、使用した原材料はすべて商品カタログに記載し、徹底した情報公開によって安心・安全を守っています。

10、人にも環境にもやさしいくらし
コープ自然派はその前身である共同購入会時代から、被ばくや環境破壊を伴う原発に反対する運動を続け、「原発のない社会」をめざしています。また、川や海を守るため、せっけんで肌にも環境にもやさしい暮らしを提案しています。合成界面活性剤、蛍光剤、合成香料も使用しません。家庭内の農薬排除という観点から、化学合成の抗菌剤・殺虫剤も使用しません。国産の木を使って家を建てる「まちに森をつくる」取り組みも進めています。できる限り環境に負荷をかけないようくらしを見直していきましょう。

11、情報公開
コープ自然派の特長は徹底した情報公開。カタログでの表記はもちろん、農産品の使用農業用資材(農薬・化学肥料)リスト、放射能検査結果、グリホサート検査結果、キャロットお届けできない商品リストを毎週お届けしています。商品ニュースでは、商品の不良やカタログの表記間違いの訂正などもお伝えしています。組合員活動や研修での産地訪問も、情報公開の一環ともいえるでしょう。情報を公開し、組合員の声を反映することによって、より高い安全性を求めていきます。

12、カタログには原材料をすべて表示
カタログには、商品の原材料をすべて掲載しています。これって意外とめずらしいことなんですよ。全原材料を掲載していますので、食物アレルギーを持つ方もゆっくりと確認しながら選んでいただけます。それ以外にも、産地、生産者(メーカー)、賞味期限(消費期限)、製法など、できるだけ情報を掲載し、組合員が選べるカタログをめざしています。カテゴリーごとの取り扱い基準、畜産物の生産者ごとの育て方など、個別の商品以外の部分にも注目してみてください。

13、安全基準マーク
カタログでは、遺伝子組み換え食品や、農薬の使用状況について、分かりやすい独自マークを掲載しています。農産物は「有機JAS」「無農薬」「省農薬」に分けて表示。加工品には有機原料の使用割合に応じて「100%オーガニック」「95%オーガニック」「70%オーガニック」の表示を。そのほか、特に力を入れている遺伝子組み換え、ネオニコ農薬、グリホサートについてもマーク表示をしています。選ぶ際の参考にしてください。

14、産地・海域情報の表示
その商品がどこで作られたものなのか、どこで育ったものなのかを知り、食の安全やフードマイレージを考え、選ぶことは大切です。コープ自然派では、青果の産地や水産加工品の漁獲水域をすべて商品カタログに表示しています。また、農産品使用農薬リストも毎週配布しています。産地、農法、製造過程など背景を知ることで、いのちのつながりが見えてきます。いのちの循環の中で、食べるものを大切に選べたらと思います。

15、放射性物質検査
コープ自然派は「こどもを放射能被害から守る」立場をとり、徹底した放射能検査を行い、検査結果や産地をすべて公開しています。放射性物質が体に取り込まれ、体内から放射線を浴びることを内部被ばくと言いますが、内部被ばくにおいては、しきい値(これ以下なら安全という境目となる値)はないという立場から、放射能がわずかでも検出されると一旦出荷停止としています。さらに厳密に調べられるようゲルマニウム半導体検出器を導入したり、組合員カンパによるストロンチウム検査を行うなど、検査体制を強化し続けています。

16、物語のある商品
コープ自然派の商品には、それぞれの物語があります。コウノトリやナベツルが生息できる田んぼを広げたいとはじまった農薬や化学肥料に頼らないお米、LL牛乳(ロングライフミルク)への反対運動以来40年ともに取り組みをしてきたよつ葉乳業の牛乳、エサや飼育環境にこだわり健康に育てた鶏・豚・牛の卵や肉、アレルギーに配慮した練り物、伝統製法で時間をかけてつくられた調味料、日本の有機小麦を増やすために作られたパン、川や海そして体を守るせっけん製品…背景にある物語を知ればファンにならずにはいられないものばかりです。
https://www.shizenha.net/product_commitment/

17、産直だからできること
産直、それはつまり、生「産」者と「直」につながる、「産」地を「直」に知るということ。生産者にお会いして、どんな思いやこだわりを持って作られたものなのか、産地を見せていただき、お話をうかがうことができます。特に、田んぼの生きもの調査米は、田んぼの生きもの調査、田植え~稲刈りまで組合員が田んぼ体験をしながらともに産直米を支えています。どんな商品がほしい?どんなこだわりを大切にしたい?食べる人とつくる人が、いのちをつなぐ食べものづくりをいっしょに考え、支えあう。産地と食卓と、未来をつなぐ産直です。

18、忙しくてもきちんとごはん
材料がカットしてあってあとは調理するだけ!のミールキット。忙しい毎日の中でとても助かるミールキット。でも手軽な分、味や安全性は諦めないといけないのかな…と思っていませんか?コープ自然派がお届けする食材セットは、たっぷりの産直野菜、化学調味料不使用のたれなど、コープ自然派の厳しい基準をクリアした安心食材で、おいしい&安心&便利を実現しています。毎週40種類以上から選べて週2回お届けも可能。地場野菜の生産者応援にも貢献しています。

19、コープ自然派パン工房のあゆみ
日本人の主食が米からパンや小麦などの小麦製品にシフトしてきた中、今後どのように田んぼを、そしてそこに生息する生きものを守っていくか…コープ自然派ではパンでも「コウノトリも棲めるまちづくり」を応援しようと、2014年にコープ自然派パン工房を設立し、「コウノトリ育むお米」の米粉を使ったパンづくりを行っています。コープ自然派パン工房のパンは、国産小麦を使用しているので、輸入小麦で残留が問題になっている除草剤グリホサートの心配がありません。さらに、よつ葉の牛乳やたむらのタマゴのPHF卵など産直原料を使い、添加物に頼らないパン作りを行っています。さらにさらに、国産有機小麦生産者との提携をすすめるなど、最終目標である「国産オーガニックパン」実現に向けて日々チャレンジを続けています。

20、ビオトープ米プロジェクト
無農薬米をもっともっと拡げたい!そのために、コープ自然派は2020年にビオトープ米プロジェクト開始しました。STEP1ネオニコチノイド系農薬を減らすビオトープ米STEP2省農薬米STEP3無農薬米へと段階的に農薬を減らす取り組みです。神経毒性のあるネオニコチノイド系農薬は田んぼの虫や小動物、そしてそれを食べる野鳥を死滅させてしまいます。まずはSTEP1であるビオトープ米を通じて「いのちを育む」農法を拡げ、全国にコウノトリの郷をつくることがコープ自然派の目標です。

21、アニマル・ウェルフェア
家畜は単なる「食べもの」なく、感受性を持つ生きものです。誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできるだけ抑えて、動物本来の持つ行動欲求が満たされる、健康で、快適な生活を送れる飼育を目指すことが大切だと考えています。また、健康に育つ家畜には、不必要な薬剤投与を行う必要がありません。より安全で高い品質の肉・卵・乳を生産するという意味からも、アニマルウェルフェアの取り組みが必要だと考えています。コープ自然派は、えさや飼育環境等の厳しい基準のクリアに向けて、生産者とともにアニマル・ウェルフェアの取り組みをすすめていきます。

22、出会いを求めて
新しく組合員になった方から「これまで安心できる食材を求めて、何件も自然食品店をまわる生活を続けてきました。もっと早くコープ自然派と出会いたかった!」という声を何度となく聞いてきました。コープ自然派を必要としている方との出会いを求めて、キッチンカーでイベントに出店したり、食育講座に出向かせていただいたりしています。組合員がお友だちにコープ自然派のことを伝えていただくために、Oh・susowakeやお友だち紹介キャンペーンなども行っています。ただ買うだけじゃなく社会を変える力になれるのが生協の魅力。そんな仲間を増やしていきたいと思っています。