組合員活動報告
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子ども笑顔基金プロジェクト 奈良における子どもの貧困問題学習会
■開催日:2021年6月8日
■場 所:ならまちセンター会議室3 & オンライン
■主 催:理事会
奈良県社会福祉協議会主幹・奈良こども食堂ネットワーク事務局 岡本晴子さんにお話をうかがいました。
こどもの貧困には大きく分けて3つの要素があります。1.経済的貧困、2.経験・体験の不足、3.つながりの不足です。経済的貧困に関して、現在こどもの貧困率は13.9%(7人に1人)、ひとり親家庭では50.8%となっており、働いても貧困率が改善しないのが日本の特徴となっています。そして、経験・体験の不足、つながりの不足が近年問題となっています。いろいろな人と接し、いろいろな経験・体験を積むこと、なにかあれば話したり相談したりできるつながりを持つことは、生きる上で大切なセイフティネットです。そのような場づくりをしているのが「こども食堂」です。
こども食堂は、あたたかいごはんがあり、安心できる子どもを真ん中にした地域の居場所のことです。大切にしていることは、1.温かなごはんを囲むこと、2.多様な人や価値観と出会えること、3.自分にかまってくれる人がいること、4.困ったときに気づき、受け止めること。奈良県内では現在68団体がこども食堂を運営しています。
奈良県社会福祉協議会としては、大きく2つの取り組みを行っており、ひとつが困っている人への直接支援、もうひとつが地域の支えあいの促進です。直接支援としては、生活福祉資金の貸し付けや生活自立サポート、こどもの学習支援などで、目の前の生活に困窮している方に緊急的に3~7日分の食品を提供する「フードレスキュー」という取り組みもされているそうです。地域の支えあいの促進としては、地域のボランティア支援や子ども食堂の支援を行っています。
このようなお話をもとに、子ども笑顔基金でいただいた寄付をどのように活用すべきか理事会で話し合いました。理事会としては、子ども笑顔基金という名前ですが、直接子どもに支援するだけでは本当の意味で子どもを貧困から救うことはできないという考えに至り、子どもや組合員に限定せず困っている人に支援したいと考えています。具体的な寄付先についてはまだ意見がまとまっていません。「フードレスキュー」のように緊急性の高い人を支援したい、実際につながりの場づくりをしてくれている子ども食堂に寄付したい、またはコープ自然派奈良で子ども食堂を運営できないか、ひとり親や大学生支援も必要、また寄付先の自立を妨げない方法で支援したいという意見も出ています。引き続き、奈良県社会福祉協議会や奈良県生協連にも相談しながら、秋までには寄付先を決めたいと思っています。